Rによるplot(グラフ)の描画は、手軽で大変便利です。ただ、細かい調整に関しては、全てをデフォルトに任せるわけにはいかないようです。今回は軸について、色々と制御してみます。
軸の表示を制御する
軸ラベルを変更する・消す
x軸・y軸のラベルをそれぞれ指定することで表示を変更(非表示)します。
R> plot(1:10, xlab="x_axis", ylab="y_axis") R> plot(1:10, xlab="", ylab="")
軸ラベルの色を変える
col.labオプション
でx軸・y軸のラベルの色を一括で変更します。
R> plot(1:10, col.lab="red")
軸ラベルの大きさを変える
cex.labオプション
でx軸・y軸のラベルの大きさを一括で変更します。倍率で指定します。
R> plot(1:10, cex.lab=0.7)
軸を消す(目盛り位置・目盛りラベル)
x軸・y軸の軸をそれぞれ非表示にする場合は、axtオプション
にn
を指定します。
R> plot(1:10, xaxt="n", yaxt="n")
目盛りラベルだけを非表示にする場合は、plot関数
によるデフォルト表示をOFFにして、axis関数
で指定します。
R> plot(1:10, xaxt="n") R> axis(side=1, at=1:10, labels=F)
軸目盛りラベルの色を変える
col.axisオプション
でx軸・y軸の軸目盛りラベルの色を一括で変更します。
R> plot(1:10, col.axis="red")
軸目盛りラベルの大きさを変える
cex.axisオプション
でx軸・y軸の目盛りラベルの大きさを一括で変更します。倍率で指定します。
R> plot(1:10, cex.axis=0.5)
軸目盛りラベルの向きを変える
lasオプション
でx軸・y軸の目盛りラベルの向きを一括で変更します。
R> plot(1:10, las=2) #軸に対して垂直方向(x軸が変化)
いろいろな場所に表示する
axis関数
のsideオプション
で上下左右に軸を追加することができます。
R> plot(1:10, xaxt="n", yaxt="n") R> axis(side=4, at=1:10) # 右 R> axis(side=3, at=1:10) # 上
二重目盛にする
plot関数
の目盛りに、別の目盛りを追加します。axis関数
を利用します。plot関数
の目盛りと同じ範囲を指定して、atオプション
にseq(start, end, by)
を使って更に細かい目盛りを指定すると良いです。tcl
は目盛りの長さなので、デフォルトに対して倍の区切りにした場合、長さは-0.25です。デフォルトの長さは=-0.5。
R> plot(1:10) R> axis(side=1, at=1:10, tcl=-0.25, labels=F)
枠を消す
枠の非表示は、bty
で指定します。
R> plot(1:10, bty="n")
いろいろな軸の表示制御
軸の表示は、plot関数
やaxis関数
を使って、細かく制御することができます。軸のタイトルや軸目盛りラベル・位置などを調整します。
主な制御パラメータ
パラメータ | 機能 | 例 |
---|---|---|
side | 表示場所(上下左右)を指定 | side=1(下) |
at | 軸の目盛りを指定 | at=1:10, at=seq(1,10, by=1) |
labels | 軸の目盛りに表示する内容を指定 | labels=c(“Jan”,”Feb”,”Mar”, …, “Dec”) |
cex.lab | 軸ラベルの拡大・縮小 | cex.lab=0.7 |
cex.axis | 軸目盛りラベルの拡大・縮小 | cex.axis=0.5 |
las | 軸ラベルの向き | las=2(軸に垂直) |
col.lab | 軸ラベルの色 | col.lab=”red” |
col.axis | 軸目盛りラベルの色 | col.axis=”red” |
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