Rでグラフを描画する場合、位置やサイズを自動調整してくれるので大変便利です。しかし、カスタマイズしようと思えば、各種パラメータを調整する必要があります。より綺麗なグラフに仕上げるために、軸ラベルや目盛り、余白の調整についてまとめます。余白の調整編。

余白サイズの調整
boxplot(ボックスプロット)
余白のサイズを調整するには、グラフィカルパラメータを調整します。特に、グラフ描画に関しては、プロット領域のマージンを調整することが多いのですが、その場合はレイアウトパラメータmar
を調整します。具体的には、par()
関数を使って設定を行います。par()
関数でマージンを設定後に描画すると、マージン設定を反映したプロットが描画されます。図では変化がわかりにくいですが、グラフの描画領域が少し広くなります。

> boxplot(count ~ spray, data=InsectSprays, col="lightgray")

> par()$mar 5.1 4.1 4.1 2.1 #下マージン・左マージン・上マージン・右マージン > par(mar=c(2.5, 2.5, 1, 1)) > boxplot(count ~ spray, data=InsectSprays, col="lightgray")
heatmap(ヒートマップ)
heatmap関数の場合は、マージンを調整するオプションとして、margins
オプションが準備されています。par$mar
と異なり2つのパラメータを指定しますが、下マージンと右マージンに対応しています。列名が長い場合や、行名が長い場合は、文字サイズとマージンを調整すると綺麗なヒートマップを描画できます。調整前の図は、右側に表示している長い名前が切れてしまっていますが、調整後の図では、長い名前もきちんと図の中におさまっています。

# from R sample > require(graphics) > require(grDevices) > x <- as.matrix(mtcars) > heatmap(x, col = cm.colors(256), scale = "column") >head(x, 3) mpg cyl disp hp drat wt qsec vs am gear carb Mazda RX4 21.0 6 160 110 3.90 2.620 16.46 0 1 4 4 Mazda RX4 Wag 21.0 6 160 110 3.90 2.875 17.02 0 1 4 4 Datsun 710 22.8 4 108 93 3.85 2.320 18.61 1 1 4 1

> heatmap(x, col=cm.colors(256), scale="column", margins=c(5,10))
よく使うオプション
軸の目盛りやラベルに関連するオプションです。
- xlab, ylab
軸のラベルを指定します。
- xlim, ylim
軸に対する表示範囲を指定します。
- xlog, ylog
それぞれの軸を対数スケールで指定します。
- cex.lab
軸のラベルの大きさを調整します。(デフォルトサイズに対する倍数指定)
- cex.axis
軸の目盛りの大きさを調整します。(デフォルトサイズに対する倍数指定)
- las
軸の目盛りの向きを調整します。
- mar
プロット領域のマージンを調整します。
- par
グラフィカルパラメータの確認や設定を行うときに使います。
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