「データは削除したから大丈夫!」と思っていても、廃棄したPCやハードディスクから「消したはずの重要なデータ」が読み取られることがあります。
データ削除とデータ復旧ソフト
「データが外部に漏れてしまった!」ということがないように、PCの破棄・ハードディスクの破棄などは慎重に行う必要があります。個人データや研究データ・機密データなどの取り扱いに関しては、特に注意が必要です。そのようなデータに関しては、取り扱い方法やルールが厳しく決められているところもあります。
私達がデータの削除を行う場合、通常、「delete」ボタンや「rm」コマンドを使います。この操作によって、普通の方法ではファイルにアクセスできなくなりますが、データ復旧ソフトなどを利用すると「消したはずのデータ」が再び読み込めてしまうことがあります。PCやスマートフォン・デジタルカメラなどの記憶媒体について、市販ソフトやオープンソースを使えば、簡単にデータを復元して取り出すことが可能な場合があります。
データを破棄する方法
記憶媒体を物理的に破壊
ハードディスクなどの記憶媒体が簡単に取り出せるなら、物理的に破壊する方法が安全なデータ破棄の確実性を高めると思います。
ハンマーで叩く・ドライバーで穴をあける
ハードディスクの内部を破損させて、データの読み取りを困難にさせます。確実性は高まりそうですが、ハードディスクは頑丈なのでコツが必要です。また、飛び散った金属片やガラス片に注意が必要です。先日、ノートPCを数台まとめて破棄しましたが、分解してハードディスクを取り外すのが一苦労でした。そういう意味では、あまりオススメの方法ではないかもしれません。
水につける?
電子機器に関して、水に濡れた場合は復旧が難しそうな感じがしますが、濡れたハードディスクから復旧した事例もあるようです。
電子レンジ?
よく映画でみますが、あまり破壊力がないそうです。
専門の業者に依頼する
PCやデータの破棄についての専門業者がいますので、安心・確実に破棄するなら検討してみては?また、データのバックアップサービスも同時に提供している場合があるので、大切なデータや重要なデータが入ったPC・ハードディスクの破棄に困ったら相談してみると良いかもしれません。
データを塗りつぶして二度と読めなくする
消したデータが読み出せるのは、アクセスはできなくなっても、データがそこに残っているからです。Linuxのshred
コマンドを使ってデータを削除すると、既存データに対して乱数を複数回上書きして、データの復元ができないようにします。オプションを使えば、更に強力に上書きします。
ファイルだけでなく、デバイスファイルにも適用できます。ハードディスクを破棄する場合は、通常の削除でなく、shred
コマンドでデータ復元困難にするような工夫をした方が良いかもしれません。